アウトサイダーとは社会の外にいる人、精神的に実存的な意味でそうなってる人のこと(カミュ「異邦人」という小説があるが、英語のタイトルはアウトサイダーだそうだ。そこから考えた方がわかりやすいかも)
哲学者・文学者・芸術家・宗教家等を見ていきながら、そういう人の特質、抱えている問題、その解決を探っていく
一定以上の教養が無いと読むのがキツイ
軽く読める本ではない
これは中々にスピリチュアルな本である
実存主義的な社会不適応、自己表現不全という問題から出発して、その解決を探っていくと中々に宗教的、スピリチュアルなものを垣間見る境地へと議論が進でいく
私自身、スピ本を読み漁る等する前は哲学書とか読み漁っていたので、この筋道は腑に落ちる
「アウトサイダー」という概念で持って、このような人種が何時の時代でもどの国でも一定割合で存在する普遍的なものである、ということを示してくれたのは、中々の寄与だ
個人的には興味深く読めた
一定層、こういう筋道でスピに辿り着いた人も居ると思うんだよね
そういう人には中々オススメかもしれん
哲学者・文学者・芸術家・宗教家等を見ていくというのは、このような感じ
アンリ・バルビュス
HGウェルズ
ハーリー・グランヴィル・バーカー
ヘッセ
TEロレンス
ヴァーツラフ・ニジンスキー
ウィリアム・ジェームス
ジョージ・フォックス
ラーマクリシュナ
TEヒューム
これらの人物からなんとなく内容を想像するのが、この本が取り扱っている問題がどういうものか当たりをつける手っ取り早い方法だろう
そこで、なんとなく「自分がこういう人種の一人ではないか」という気がしたならば、一読の価値がある、と思うよ
しかし、コリン・ウィルソンはこの本を24歳でマトモな大学教育も無しに描き上げたのかあ
なかなか天才的だなあ
追:
前にグルジェフに触れた時に、私はオカルト的実存主義とか言ったことがある
この本にグルジェフが出てくるのもそういうことだ
追2:
実存主義には不安が付きものであるが、その深遠なる穴を引き寄せの法則とかニューソートの信仰で埋める
・・・というのが私の基本的な立場である
実存主義的な不安、例えば「人間いつ死に捕らわれるか分からない、不安だ」というのに対して、「そんなこと考えて不安になってると、死を引き寄せるぞ」と言い張る、ということ