◯リズム学の精華 保険療病の原理
何が保険療病の原理なのか、読んでもよく分からなかったが
とにかく「全てはリズムである」という主張である
それが延々となされており、最後の2割がリズム学院の生徒の研究発表である
「全てはリズムである」と言われてもピンとこないが、「全ては周波数である」とか言われると、「あれ、これどっかで聞いたことあるぞ」って感じになる
実際同じことを言おうとしているようである
「全ての根源は一である」というのが前提で、そこで「何で根源は一なのに、実際にはこんなに多種多様な森羅万象があるのか?」という問いが起こるが、それに対する答えがリズムである、という
森羅万象全ては同一のものなんだけど、リズムが違うと違うもののように現象する
例えば、赤色も紫色も根源的には同じものなのだが、リズムが違うから違う色に見える、というような話
これはこれで、高度に抽象的なレベルでは全く文句つけようとは思わないが、具体的な問題に適用しようとすると?な感じになる
人間の幸福は本能を全うすることだとか、社会がどうあるべきかとか、書かれているのだが、「全てはリズムである」ってことから論理的に演繹されてるように見えないんだよね
また、健康問題においても、「全てはリズムである」って言われても、「それで、どうすんの?」っていう話にしかならない
もちろん、療術を教える組織であるから、あーすればいいこーすればいいというのはあるけれども、それは巷ですでに流行っている霊術の技法と似たりよったりのもので、「全てはリズムである」って所から導き出されたものではないんだよね
だから、「全てはリズムである。で、何なの?」って感じに総じてなる
「諸々の技法をやるのに、この理論要る?」って感じなんだよねえ
ってか、明らかに要らないんだよ
だから、近現代日本の民間精神療法歴史において、後期になると、このような理論を建てようとする動きが消えていくのだが、さもありなんと思う
権威付けのために、こういう(疑似科学)理論を建てることが必要だったのかねえ?
当時発見されて話題になったのだろうラジウムのこととかもそれなりにページ割いて説明している、これも実践的には全く要らない
実際にやってることは大して変わらないのだろうが、太霊道を皮肉ってるのがちょっと面白い
田中守平は自分のことを釈迦や孔子やイエスよりも上のものとしていたらしい
エルカンターレみたいだね
こういうのって、カルトの教祖のパターンなんだろう
会員はヒーリングもできたし、透視とかの超能力も出来たらしい
霊気を放出して、植物の成長を早めるとかもできたようだ。ヨガの発芽術みたいな
◯心霊治療秘書
コンセプトが心身修養療法原論と割と同じ
つまり、古今東西の療法の考え方を見た上で、自分の療法のやり方を紹介する、という流れ
しかし、心身修養療法原論よりも遥かに出来がよい、雲泥の差
不必要な詳細を省いてコンパクトにまとめようと努力しているのが分かる(それでも、一般の西洋医学的な部分に関してはまだ非必要な詳細が多いと思ったけども)
それで、当時流行っていた霊術に繋がるような考え方はそれなりにページを割いて紹介している
このバランスがよろしい
渡辺藤交の治療のやり方は、当時流行っていた流れと大きく変わるところはないかな
二木博士:
腹に血が溜まってると、他の部分が貧血状態になる。腹の血を押し出すのは身体の経済になる。腹の血を押し出すのに、腹を固くし力を入れることが必要。腹式呼吸。
腹式呼吸は胃腸によい。胃腸に悪い血が滞留するから病気になる。
呼吸不調は血行血液の不良になり神経に影響する。脳衰弱、精神遅鈍、眩暈不眠を引き起こす。血行を旺盛にすればいい。
二木式・岡田式・藤田式呼吸法の比較論評がある
「観念は自己実現しようとする」、「観念は本来神通力がある、ただ肉に執着してるから隠れている」という福来友吉の説を採用している
・他者治療
体力呼吸⇒腹力呼吸⇒活元呼吸
体力呼吸(腹力呼吸の準備):荒い息を2、3回繰り返す。次にやや太く吸い、下腹部を外に膨らます。この状態で耐えられるまで堪えて、徐々に吐く。吸う時は早く太く、吐くのは遅く徐々に。これを7、8分やればやや疲労を感じる、腹力呼吸に移る
腹力呼吸:早く太く丹田に吸い込み、遅く徐々に吐く。練習不足では、丹田に力を入れたつもりでも、胃・鳩尾に入っており、首・頭が充血し、のぼせ、呼吸切迫、観念統一できない。この場合は体力呼吸を反復練習する。腹力呼吸は、吸う4、5秒、丹田に堪える20秒以上、吐く15、6秒、次に吸うまでの休憩4、5秒。
活元呼吸:微々として、気息あるがごとく無きが如し。腹力呼吸を数回すると、精神がぼーっとしてくる(アルファ波状態?)。この状態で、患者の患部に二指先をあて、丹田八分の程度で気力をたたえると、波動的振動を起こす。この振動とともに、病気を治してやろうという目的観念を、腹案を腹読する。観念が光波として患者に注ぐ。身体動揺は光波振動ではない。
腹案は語数少なく、意義明白なのがよい(「胃痛止んだ」、「胃痙攣治す」等)。それを頭・頭脳でなく、丹田で全身で一致せしめつつ読む
肩こり・歯痛等は1回。軽い神経痛その他2、3回。慢性病十数〜数十回かかる。
上達した人なら、2、3分〜4、5分で十分。普通10〜20分
活元呼吸で丹田は振動起こすが、細かく連続的なもの。それが全身に波及し、最後に指頭へ。上下に1ミリほど。
大抵1日1回、重症は2、3回。
・自己治療
気息を整え、心身調節し、正しい観念を自分に注ぐ
覚醒時と睡眠時がよい(ジョセフ・マーフィーみたいだ)
仰臥し、手を鳩尾に置き、観念力の活力がその部分に流れつつあると換気する。それが下方へ両足に実現したと感じるまで続ける。足にビリビリと軽微な振動あれば光波感応である。次にそrを両又生殖器腹内蔵肺喉へ。さらに背骨上部から下部へ。
歯痛とか喘息ならば、患部に集中する
呼吸は体力呼吸・腹力呼吸で十分
人間も毒を出す。怒っている時の息を瓶に詰めて、その中に虫かなんかを入れると死ぬ。という話が書いてある
これは「怒っている人間の息にはものすごい毒が含まれている」という小林正観の話で聞いたことがあったが、その元ネタかな?
すごい昔のものなのね