◯夜船閑話
有名だし、近現代日本の民間精神療法にも絡む所なので読んでみた
白隠禅師というからには、禅・仏教の本だろうと思っていたが、夜船閑話の内容においては道教6割仏教4割をミックスしたようなものである
摩訶止観の内観法は、気を気海丹田・腰脚足心に満たしめるというもの(「踵から呼吸する」という荘子の引用もある)
気海丹田の強調はあるが、すごい大雑把で、呼吸の仕方とかには言及がない(藤田霊斉が困ったのも納得)
輭酥の法は有名なので、私が説明するまでもないだろう
ネットにいっぱい情報がある
あと、禅病について、「(漢方)薬や鍼灸では治らない」とか書いてあるんだけど、そんなこともない、と私は思うな
ここに書いてあるように、創作ということらしい
ただ、「頭がのぼせ耳鳴りがし、おどおどして幻覚を生じ、足は冷え両眼常に涙を帯びるに至った。肺結核説もあるが、おそらく胸膜炎を伴ったひどい神経症、ノイローゼ」のような病気になり、内観法や輭酥の法を実践して治したってのは本当なのだろう
◯延命十句観音経霊験記
十句観音経を読むと功徳があるという趣旨の小話が15ほど
まあ、まず作り話かと
なんでこんなウソ作ったのかは謎だなあ
ただ、信念を持って唱える人にはご利益あるんじゃないかな?
その人の思考がその人の現実を作るってことでね