アラフォー賢者の気ままな引き寄せライフ~第四密度行ったら本気だす~

気ままにスピ雑談、多少は人が見て勉強になりそうなことを書いていく

(本)家族評価 ボーエンによる家族探求の旅・その四

自己が分化している人ほど、集団と情動的接触をしながら個を維持することができる

群体無脊椎動物と異なり、集団の部分として機能する能力は、個体性の放棄を条件としない

内省する能力は、不安が強い時でも利己的で悪意に満ちた衝動を抑制する能力を人に与える

ゾウやチンパンジーも非常によく組織化された集団としてのまとまりを持つが、かなり高度に分化した人間集団に比べればストレスに脆い

自己が発達している人ほど、他者の幸福を侵害せずに自分自身の幸福を高める行動ができる

個体性の喪失や一体性の影響が大きくなれば、人々は互いに侵害したり、互いを犠牲にしたりして機能する結果が生じる

 

家族システムズ論では、本能に根ざした分化或いは個体性の存在を想定している

発展途上の子供が自分で考え・感じ・行動する能力を備え、情動的に分離した個になるように促す生命力である

また、もう一つの本能に根ざした一体性、子どもと家族が情動的な関わりを維持して互いに反応しあうように促す生命力の存在も想定している

一体性の力は、子供と家族が、あたかもひとつの塊として考え・感じ・行動するように促す

この二つの拮抗する生命力によって、どの人も家族から完全な情動分離を達成できず、初期愛着は決して完全に解決されることはない

分化レベル100を達成した人はいないし、レベル0まで落ちた人もいない

分化レベル100とか0は理論上のもの

 

原家族から獲得する情動分離の程度は、人によってかなり異なる

それは、(1)両親がそれぞれの原家族から獲得した情動分離度と、(2)両親・同胞(兄弟姉妹のこと)・その他の重要な身内との関係特性とに関係がある

両親は、そのまた両親から獲得したのとほぼ同じ情動分離を彼らの子供が獲得するように働きかける

だから、やっぱり親の影響というのは非常に非常に強い

しかし、子供全員が同程度に情動分離をするわけではない、一人の子供は両親より情動分離が少しだけ多かったり少なかったり

兄弟姉妹で一人は落ちぶれて、一人は成功して、ということがあるよね

但し、これは基本レベルの他に、機能レベルの話も絡むので単純ではない

分化の高い家族では、情動性や主観性が両親間の関係や両親と子供の関係に強く影響を与えることはない

情動性と一体性のプレッシャーが弱いので、子供は自分で考え・感じ・行動できる

分化の低い家族では、情動性や主観性が家族関係に強く影響を与える

情動性と一体性のプレッシャーが大きいので、子供は自分で考え・感じ・行動できない

子供は他者に反応して機能する

思春期の反抗はいい例、両親との間にある分化の欠如を表している

反逆者は、自己の発達が乏しく、反応を起こしやすく、両親やその他の人たちに反した行動を取る

両親は自信が持てず、子供の行動に自動的に反応してしまう

この両親は情動的に未熟であり、他の同胞よりこの子どもとの関係に影響を与えやすくなる

それに続いて行動化する子供は、他の同胞よりも未熟なやり方でこの両親に応じる

相互作用の強化システムである

この子供が家を離れると、家族との関係形態を変形させ、他者との間でそれを復元する

この子供は家族との情動分離を獲得してこなかったので、他者との関係でも獲得できない

反抗期が収まらなかった人の末路

 

分化尺度はストレスに対する個人の適応性を規定する

尺度上のどの点に布置される人々も、ストレスが十分あれば、身体的、情動的あるいは社会的な症状を形成することがある

分化レベルの高い人も、超重いストレスがかかれば精神病等になりうる

尺度上に点在する人々の相違を最もよく説明できるものは、感情過程と知的過程とを区別できる能力の差異である

家族からの情動分離をごくわずかしか獲得できなかった人は、感情と思考を区別する能力が極めて乏しい

自己と他者の思考と感情を区別できるように学習することが家族療法の主たる指導原則である

 

分化の基本レベルと機能レベルに違いがある

基本分化は、関係過程に左右されずに機能する

機能分化とは、関係過程に左右されて機能する

分化の基本レベルは、主に原家族で獲得した情動分離の度合いで決定される

基本分化は主に数世代にわたる情動過程によって決定される

基本レベルは、思春期になるまでにかなり確立され、通常生涯にわたり固定される

しかし、非日常的な人生体験や、向上しようという努力で、いくらかの変化をもたらす

ここで言ってることはかなり残酷だと思われる

要するに、情動的な健康ってのはほぼ生まれで決まり、自分の意志や努力で動かせるのは少しだけ

あんまり希望がないよね

人は影響しあうシステム下で、自己の基本レベルよりも高く、ときには低く機能できる

例えば、基本レベル35の二人が結婚し、「自己」を「借り」たり「取引」すると、一方が55に上がり、もう一方が15に下がるかもしれない

レベル15の人はアルコール嗜癖や重度の恐怖症かもしれない

レベル55の人は責任ある仕事についており、健康状態も優れているかもしれない

基本レベルが高い人ほど、機能レベルは一貫して高く、密接な関係にある場合、機能レベルでの差異はあまりない

・不安が低い人は、反応するのではなく、思考で応じる

不安が高い人は、より反応的になり思考で応じなくなる

不安は個人を不安定にして、関係への焦点化を強める

この結果、特定の人が過剰機能し、他の人が過少機能する

離婚後、一方の機能は上がり、もう一人の機能は下がるかもしれない、これは基本レベルの変化ではなく機能レベルでの変化である

基本レベルの低い人の機能レベルは、ほんの二三時間でも頻繁に上下する

親の機能レベルは、家庭でよりも仕事場でのほうが高いかもしれない

夫婦の一方の機能レベルが55で他方が15なら、あるいは両親の機能レベルがそれぞれ50で子供の一人が20なら、ユニットとしての核家族において40〜50で機能していると考えられる

それで、重要な人の死後に、その家族の基本レベルをより正確に反映した機能変化が起こり、重篤な慢性症状が進行し、基本レベル25〜30にあることが判明する

この場合、非常に安定した共同体であるなら、宗教的価値や道徳的習慣を厳格に信奉することで安定し、共同体成員や家族の機能レベルを強化できる

昔の地域社会なんてのがこれに当たるのだろうか

現代では無理かな

高い「社会不安」が長期にわたると共同体はその成員の機能を侵害する

社会に高い不安があるとき、低い分化レベルの家族は、高い分化レベルの家族に比べ、影響を強く受ける

コロナ鬱とかがこれかな