アラフォー賢者の気ままな引き寄せライフ~第四密度行ったら本気だす~

気ままにスピ雑談、多少は人が見て勉強になりそうなことを書いていく

(本)ブライス家の人々 家族療法の記録、その七

 

カール「お二人にご忠告することは、まず今お互いになさっている心理療法ごっこをやめることですね。あなたはキャロリンとお母さんの問題とか、いかにキャロリンが新しい役割を見つけるかといった問題について話しておられますね。キャロリンもおなじことをしておられる。例えばあなたに仕事中毒だとか、あなたのご両親との間のこととかを私敵することで、夫の力になろうとされているわけです。問題はキャロリンの問題をあなたが意識してそれを話し、キャロリンはあなたの問題を話しているということなのです。お二人はそれぞれを助けるおつもりで大変努力されていますが、結局の所何も報われていませんね」

キャロリン「互いに助け合わないとすれば、結婚とはなんのためなのでしょう」

普通、結婚とは特別な夢を持ちながら始められるものだと考えている

特に、自己の成長という未完成で困難の伴う仕事を、相手が成就させてくれることを期待している

基本的な自信や自立心を備えた比較的安定した人間であるならば、お互いに自分の根本的な課題については相手に助けてもらうことを期待しない

誰もがそうであったように、非現実的な期待を持って結婚生活を始めた

夫婦とはそれぞれ依存したり恐れたりしながら、徐々に強力な方法で配偶者から助けを求めるようになるのだと言えよう

夫婦はお互いに相手が魔法の力を持った守り神のように、安全を保証してくれることを望むのである

つまりわれわれは結婚に求めるものが多すぎるのである

結婚は未熟な人間の幻想だということであった

 

配偶者の一方がいわゆる成熟した独立心の強い人間で、他方がやや不安定で未熟さの残る夫婦の場合、相互の助け合いの過程はかなりうまくいくと言える

しかし、ごく少数でしかない

普通は何か神秘的な化学反応としか言いようのない作用が配偶者間に働き、それが実質的には心理的双生児とでも名付けられるような夫婦を作るのである

引き寄せか?

 

夫婦というものはいろいろな観点で見事に釣り合いの取れたものだと考えられる

一般的な成熟度、親密になる能力、怒りの許容度、性的な「温度」、低俗性や自発性、誠実性を表現する能力、その他多くの心理的能力など

もっとも重要なことは、二人が結婚生活に持ち込む問題の深刻さにおいても釣り合いが取れているという点

 

普通、夫婦間の問題はお互いにささいな要求をしあうことから始まる

事態がいっそうこじれるには、たいして時間はかからない

夫婦はお互いに相手の要求にこたえられないことが不安になってくるからである

夫婦はそれぞれ相手の要求にストレスを感じて互いに距離を起き始めることになる

やがて二人はお互いが後退したことに気づき、さまざまな方法を使って相手に訴えかける

それでも二人の距離が縮まらないことが分かると、訴えは怒りのこもった要求に変化し、しだいに相手に圧力を加えるものになっていく

怒りと非難の感情が湧出する奥底では、大人のふりした二人の子供がおじけついたり傷ついたり、涙を流しているに過ぎない

 

自体を複雑化させる要素の一つは、それぞれが長い葛藤の挙句の果てに、相手を自分の親と重複させて見るようになっている点である

夫婦でも性関係が近親相姦的な色合いをおびるのは、結婚生活での「親の姿を重複させる」過程が非常に強力な形で起こるため

過去から持ち越した問題を少しでも解決しようとして、結婚生活において多様な人間関係を再現するのである

このように「生まれ育った家族」を再現していく絶え間のない試みは、夫婦間だけに留まらず、子どもたちも巻き込みながら展開されるわけである

 

母子関係は人生における親密さの元型であるために、結婚生活の基底部での親密さもそれを基にして形成されていく

この早期の母子関係こそわれわれが「他者」のみならず「自己」をいかに信頼し思いやれるのか、また別個の人間でありながら相互に関連性を持つ実体として、いかに自他の区別を付けるのかといった重要事項を決定する要素になる

 

カール「今の所お二人はそれぞれの治療者になることについては、失敗したと考えてくださる方が良いでしょう。でも、さらに一歩前進することもできるのですよ。助けを求められたらお互いに兵器で断れるようになることです。それは治療者としてのわれわれを利用してもらうためにですよ」

私「こちらの希望としましては、必要なものを吸収してもらえれば、後は必要に応じてあなた方ご自身が治療者になってくださればよいと思っているのです。いったん自分で人生のストレスを処理する自信がつくと、助け合いはこれまでとは全く違う意味を持ってきますから」

 

エイブラハム、配偶者を幸せにしたい