アラフォー賢者の気ままな引き寄せライフ~第四密度行ったら本気だす~

気ままにスピ雑談、多少は人が見て勉強になりそうなことを書いていく

(本)ブライス家の人々 家族療法の記録、その九

・八回目面接

ドンが問題を起こす⇒スケープゴートがドンに移る

キャロリン「実はドンがここ数週間というもの、何かに付け私を攻撃するのです」

 

カール「最初に決定されたのはお父さんで、クローディアにメモをしてよいとドンにおっしゃった。次にお母さん、あなたはデビットの決定に反対して、メモなんか書かないで、すぐ寝るように言われた。そこでお父さんはドンにどちらの言いつけに従うかを自分で決めるようにと言われた。その時あなたはキャロリンとこのことを話し合ってみようともされなかった。あなた方はそれぞれ勝手に相手の決定を覆すというようなやり方を、一体どのようにして作り上げてこられたのか少しでもお分かりなのでしょうか」

カール「結局の所、稀有団をドンに押し付けてしまったのです。ドンにお二人のどちらに従うかを決めさせることで、お二人の間の勢力の均衡を左右する決定権を与えたのです」

私「ドンはあのような板挟みの状態には耐えられなかったでしょうね。どちらについたらよいか分からなくなって動転してしまったのでしょう。もしどちらかにつくとすれば、ドンは一方の親と同等の立場に立つことになってしまい、もう一方の親は子供になってしまいますからね」

 

キャロリン「でもドンがあんなに怒ると私はうろたえてしまうんです」

カール「デビットはこの間の夜の一件以来まだあなたに腹を立ててるんですね。そこで自分に代わってあなたを怒ってほしいとこっそりドンに合図を送ったのです」

デビット「おまけに同じことをクローディアにもしたとおっしゃるのですか」

カール「ご名答」

 

私「『デビットがキャロリンにああした』とか『キャロリンがドンにこうした』といような説明では問題が片付かないでしょうね。ご家族が今の状態を作り出されたのだし、それぞれはその中で自分の分担を果たすことしか出来ないのです」

 

カール「お二人が何か特別なことで争われるのが問題ではなくて、むしろ争いを怖がっておられることの方が重大だと思えるのです。お二人が夫婦としてお互いに率直になれないことが一番の問題のようですね。そのために子供三たちを仲裁役としてご夫婦の間に引き込むようなことになったのです」

私「ドンは二番目のスケープゴートになっていると言えるでしょう。お二人の間でなんらかの意志の疎通を計らない限り、ドンはいつまでたっても、今の立場から抜け出すことは出来ないでしょう。そうでなければ、今度はローラに圧力がかかるか、それともクローディアがまたドンの立場に置かれるということになります」

こういう力学が働いている