私の高く評価する笠原敏雄の編集の本
多重人格に関する真面目な正統的研究の論文複数を一冊にまとめたもの
多重人格で私の期待するのは、もちろん、人格変わった瞬間に体質変わるとか、そういう一般的に意志の力で変えられるようなもんではないとされるものが変わるって不思議現象の側面だ
思ってた程ではなかったけど、所々そういうのがある
そして、そういう部分は大体催眠と重なるね
1845年に研究された28歳女性の夢遊病
通常の状態では近視だが、夢遊病を起こしている間は、メガネ無しでも針仕事が出来た
通常状態では明るい中で眼鏡ありでも、針に糸を通すのが難しい
「ソビエト心理療法」では催眠で視力改善しないとかあったけど、こういう例があるんだからできるだろ
・多重人格をもつ男性、一つの人格を除く全ての人格に、柑橘類の荷重に対するアレルギーがあった
その人格がみかんを食べ、消化吸収されるまで主導権握ってると、アレルギー反応は起こらなかった
別の人格に早く移り過ぎると痒みを伴う膨疹、そこでまた主導権持つと痒み消失
しかし、膨疹に関しては、生理的な損傷が発生するため、奇跡的な瞬時の回復ではなく、比較的急速と言える程度の治癒
ドクター何とかの0秒は無理だったか
・煙アレルギーの女性、大量喫煙者の父親に虐待
父親との問題についての治療を進めると煙アレルギー治った
しかし、別の人格が現れるようになって、そいつが出るとアレルギーが再発
・猫アレルギーの多重人格の女性、人格変わるとアレルギー起こらない
・ツベルクリン注射で、「片方は反応でるがもう片方は反応でない」という催眠暗示するとそうなる
それから左右逆に暗示してもそうなる
・キャンディーにアレルギーある少年を催眠で治療
その後、抗アレルギーの暗示を催眠状態で消すと、キャンディー食べてたくさんの丘疹
再び、適切な暗示すると丘疹消える
抗アレルギーの暗示を蘇らせると、キャンディー食べても大丈夫
・転居によるストレスで、花粉症、喘息、副鼻腔炎の発生頻度が高まったりする
・母親に虐待され、アイボリー石鹸を刺激剤とした浣腸を何度もやられる、アイボリー石鹸にのみアレルギー
・多重人格の女性、左手首の皮膚が肥厚、子供の人格が出てる間に掻きむしっているから
本人が子供の頃に、母親が熱したアイロンでやけどさせて「熱い」とはどういうことか教えていた
この母親も多重人格で、子供に火傷させた記憶がない
火傷が治ると、患者はその部分を掻きむしるようになった
「よい母親」はかゆいところを掻かないように教え諭した
患者は、母親の前では、痒みを緩和し皮膚を掻きむしることのない人格を発達させた
この例、普通の人なら「なんてひどい話だ」と思うのかも知れない
が、カシオペアンによれば、多重人格者とはOP(魂入ってない人間)らしい
なので、動物がじゃれ合ってるだけでどうでもいい、と考えれば良いことになるんだよね
・多重人格のある女性は母と兄からひどい苦痛を受けた
ある時は、タバコの火を押し付けられた
やけどを負わされた人格が主導権を握ったセッションでは小さな紅斑がいくつか出現した
セッション後、6〜10時間続いた
・(多重人格ではない)18歳の時にモーテルの火災で全身の60%に第三度の火傷を負った男性
その10年後、その男性が、全身の60%に第三度の火傷を負った12歳の新聞記事を読み、その四日後にモーテルでの火災のニュースを聞く
それから一週間もしない内に、植皮の皮膚が採取された所が晴れて痛みが出るようになった
催眠で正常化
多重人格でなくても昔のことを思い出して症状が出る
・催眠でいぼ消したり、作ったりできる
・漆の葉(有毒)で触って「栗の葉(無毒)で触ってる」と暗示かけて反応無し
栗の葉で触って「漆の葉で触ってる」と暗示かけて皮膚炎起こる
・催眠状態で、表現できない怒りの感情を暗示して、蕁麻疹なったことない人に蕁麻疹起こすことに成功
・発汗には、温度によるものと感情的ストレスによるものがある
多汗症は感情的ストレス、それにより発疹や水泡や感染症などの二次的な問題が起こる
頭痛は多重人格全例に共通する現象
緊張性頭痛だろう
多重人格患者は、過剰発汗、視覚的変化、偏頭痛によく似た前兆を報告する
・血管拡張期に頭の血管が収縮するイメージをさせる、偏頭痛85%好転、35%治癒
・血管拡張法(という暗示法があるのだろう)でレイノー病治療
・スワミ・ラーマ、右手と左手の手の平で摂氏5度の温度差作る
・血友病の患者に「自分の出血を抑制できる」と暗示、24人の血友病患者から110本の抜歯に輸血なしで成功
・多汗症を催眠で治療、10年後に退行催眠かけ10年前の治療時に戻すと両手に汗出し始めた
多重人格の女性は敗血症になり、重度の腹膜炎を起こし、昏睡状態で病院に運ばれた
一つの人格が痛みに耐えられなくなると、その人格が出て行って他の人格に痛みが引き継がれる、というやり方
主人格に苦痛が感じられないように次々と痛みは引き継がれ、結果症状が進行しすぎてしまった
女性が病院で意識を取り戻した時、誰かのうめき声を聞いた
この女性は様々な交替人格が痛みに耐えている声を聞いたのである
・痛みを乖離する能力は、催眠研究者の間では昔から知られている
・催眠研究者がフィジーの火渡りを体験
足の裏は冷たい感じ
その場にかがんで小石を一つ拾い上げると手を火傷した(フィジーの火渡りは焼けた石の上を歩く)
それが原因で極度の震えが起こった、それを抑えようと再び催眠トランス状態に入って渡った
この時も冷たく感じ、熱や痛みはなかった
後に写真を見ると、痛みも水泡もなかったのに、足の組織が損傷を起こしているのがわかった
火渡りについて、WIKIには熱伝導率がどうのこうのとか苦しい説明が未だに書いてあるね
・多重人格患者はそれ以外の者よりも治癒が急速に進むという観察
催眠を利用すると治癒が促進されうるという事実