BPM1
赤ん坊の状態は理想に近い
酸素と栄養は胎盤から供給、老廃物も処理、温度は一定で、安心感や保護の感覚があり、あらゆる欲求は努力なしで即座に満たされる
一方、劣悪な子宮内生活もある
伝染病、内分泌・新陳代謝の不調、中毒性疾患の母親の苦悩に影響されやすい
妊娠の状態は、仕事のストレス、慢性的な中毒依存、母親の乱暴な扱いに影響される
良い乳房・悪い乳房と同様に良い子宮・悪い子宮がある
大洋的感覚、クジラ・イルカ・魚・クラゲ・海藻との同一化
深遠な宇宙的合一やエクスタシー、平和・静寂・平穏・歓喜・至福
内容を持たないにも関わらず存在するものを全て包括しうる、自我がない、全宇宙を縫合している
一方で、悪い子宮、子宮内の攻撃はほとんど化学的なものなので、汚染された自然、毒物による害がテーマ
工業排水に脅かされた魚、産業廃棄物、化学戦争等の体験
BPM1はトランスパーソナルな体験の入り口になる
元型的存在、母神、ブッダ、アポロ神とか
子宮内の妨害は、異った文化の悪魔とか
子宮内外傷の再体験は悪性の風邪のような症状、口内の不快な味覚
このような原因を探ると、母親の病気、悪い食習慣、環境が有害、アルコールや薬物の常習があたりする
BPM2
子宮内生活の終わりと子宮の収縮との遭遇
胎児を押しつぶし、不安やひどい身体的不快感を生む、母体と胎児の血流を妨げる
骨盤が狭すぎる、子宮収縮が弱い、胎盤が子宮開口部をブロック、胎児が過度に大きい、異常な姿勢、このような状況はどれも出産を長引かせ困難なものにする、普通よりも精神的外傷の影響を与えやすい
不慣れな母親の恐れや混乱、子供に対する母親の否定的態度やアンビバレンツな態度も再体験しうる
母親の矛盾した感情は子宮の収縮と子宮口の解放との生理学的な連結作用を妨げるらしい
激しい不安と命に関わる緊迫した脅威の感覚、極端だとパラノイア、毒物、電磁放射線、悪魔の力、秘密の組織、地球外の影響(と原文にはあるが、宇宙人?)
渦巻に飲まれる、地下世界の迷路に飲み込まれる、元型的怪物に貪り食われる、タコやタランチュラに絡みつかれる、個人を超えて世界が飲み込まれる感覚もある
閉所恐怖症的な悪夢、暗く不気味、起こっていることが永遠に続き終わらないような感じ
BPM2では、人間存在の最悪で最も望みのない側面に選択的に同調してしまう
犠牲者、虐げられた人々、抑圧された人々との同一化
地下牢、拷問室、強制収容所、精神病院等で苦しみ死んだ人々との同一化
飢えや飢饉、寒さや氷や雪、収縮が子供への血液(栄養・温度)の供給を妨げるので
オートメーション、ロボット、機械装置などの非人間的、奇怪不気味な雰囲気
BPM2に著しく同調した人は、人間存在を全く虚しいものとしてみる傾向がある
人生は根本的に無意味であり、目標を達成しようとする努力はどれも幼稚で空虚な、最終的には自己欺瞞的な愚行と感じる
深刻なニヒリズムと実存的危機の感覚に襲われる、「汝は塵であり、塵にもどるであろう」
セーレン・キルケゴール、アルベール・カミュ、ジャン・ポール・サルトルといった実存主義的作品との深い類似性
サルトルは「出口なし」という名前の戯曲すら作ってる(BPM2では子宮口が開いてないから本当に「出口なし」なのだ)
サルトルがメスカリンを使ったセッションでつらい体験をして中途半端に終わったことに注意
深い抑鬱、自発性の欠如、意味喪失の感覚、人生への関心の欠落、楽しむ能力の喪失は無意識のこの側面の影響が強い
死の恐れ、戻れないのではないかとの恐れ、狂ってしまうのではないかとの恐れ、が特徴
耐え難いこのような瞬間が永遠に続くのではないかという確信に導くことがある
永遠性を時間から逸脱することでなく、時間の間隙とみなす点で誤りである
逆説的だが、この状況から一番早く出てくる方法はその苦境の絶望を完全に受け入れることである、胎児の原初の感情を意識的に受容すること
穏やかな場合には、存在の完全な不条理性に対する的確で根本的な洞察を得たという確信を抱き、この世界で効果的に機能するのに要求される寛大な自己欺瞞に戻ることはもう出来ないという信念を抱く(見事な説明だ)
地獄と地下世界のイメージ、毒の実をつけた尖った木、氷で覆われた土地、火の海、血の池、短剣や槍を持った悪魔による拷問、大釜で茹でられる等
永劫の呪いや拷問、古代ギリシャ人の悲劇、和解できない呪い、世代から世代に伝えられる罪悪感
アダムとイブの楽園追放と原罪、「汝は痛みと悲しみの内に子供を産むであろう」、ヨブ記
表面的な快楽や世俗的目標に縛られた、精神性をないがしろにした人生の不毛性に気づくことは、子宮口が開き、BPM2の出口なしの状況が変化するとともに始まる霊的開示への重要な一歩である
ダンテの地獄編、フランツ・カフカ、フョードル・ドストエフスキー、エミール・ゾラ、エドガー・アラン・ポー、さまよえるオランダ人、さまよえるユダヤ人
ヒエロニムス・ボッシュ、フランシスコ・ゴヤ、多くのシュールレアリスト、ハンスルエディ・ギーガー
外科的介入、肉体の酷使、自動車事故、戦争による不具等はBPM2と結び付けられて記憶される傾向がある
戦争、自然災害、強制収容所の収容、テロリストによる誘拐等は、それ自体トラウマ的だが、日常の防衛もはぎ取る、これを効果的に処理するにはBPM2に関連する記憶を再体験し解除するテクニックを使わなければならない