カフェイン
スティーブン・ブラウン、「アルコールとカフェインに対する世の人の激しい渇望の裏には、理性と非理性の根深い二分法が見て取れる。アルコールは非理性を開放する。カフェインは理性を刺激する」
幻覚剤
アルバート・ホフマンより
幻覚剤とそれ以外の全ての精神活性物質の違いは、前者の人間の精神に及ぼす極めて深遠な効果である
時間と空間の体験、自らの肉体に対する意識、自己の存在そのものに対する意識までもが劇的に変化してしまう
それは一種の夢の世界であるが、完全にリアルなものとして体験される
ある意味ではよりリアルとさえ言える
それと同時に投与量が多すぎることがなければ、意識及び記憶は完全に保たれる
これこそがこの種の物質とアヘン等の酩酊薬を区別する最も重要な点である
なるほど
コカ
伝統的なコカの摂取には、コカインの乱用とは際立って異なる特徴がある
アルカロイドの量は後者のほうが遥かに高い
伝統的な摂取ではゆっくりと副作用なしに吸収される
公平かつ科学的研究の結果、コカを日常的に摂取しても何ら害はないということが明らかになっているし、アンデスでは千年使ってるが、それによる深刻な社会問題は知られていない
これは国連やその他公的機関による報告でコカの毒性が喧伝されているのと対称的である
これらの報告は理不尽な先入観や自民族中心主義による偏見、コカインの材料を可能な限りネガティブに足掻きたいという願望に基づいてると思われる
欧米が「コカが悪い」と騒ぎ立てるのは、コカとポジティブに長年付き合っているインディオ文化等よりも自分たちの方が優れた文化であるとの偏見があって初めて出来ることである
結局、コカが悪いのではなくて、自分たちの頭が悪い、というだけの話
コカから抽出されるコカインは、文化史から見ても、コカとは全く異なっている
コーヒー
カント、ヴォルテール、ルソー等が熱心な愛飲者であった
シロシベ
民族菌類学者ゴードン・ワッソン夫妻は、1953、メキシコに行ってキノコ・カルトを探す
1955、マサテコ族の治療師マリア・サビナと出会う
彼女の妹が病気になった時に、キノコを食べに食べて、幻覚の中で精霊に会って本をもらう、彼女は文字が読めなかったが、なぜか内容が分かる、本に書いてあるとおりの薬草と処置で妹が助かる
曰く、太陽と月も間近で見られる
曰く、過去も未来もすでに起こってしまった、一つのものとしてそこにある
「未来が起こってしまった」なんてさやかみたいな言い回しだ
これってすごいよね?
チャネリング本とか読まずして、「時間は無い」ということを理解してる
タイマ
中国の新石器時代の装飾土器に麻ひもの痕跡
タイマは古代中国のシャーマンによって用いられた主要な精神活性物質であった
故に、シャーマニズムのカルトが、より巨大に組織化された宗教(儒教?)にとって代わられた結果として廃れていったのであろう
東ヨーロッパで精神活性物質として用いられた証拠は紀元前第三千年紀後半まで遡る
タバコ
興奮剤だが、十分な量を用いれば幻覚剤
アメリカ先住民の喫煙するタバコは市販タバコよりも遥かに強力な種
南米のシャーマンは弟子にニコチンを与え続けて死の瀬戸際に連れて行く、臨死体験させる
アメリカ先住民は喫煙の場を聖なる儀式のみに限定していた
このキノコが原因とされるネガティブな体験の大部分は、うっかり食べてしまった人のキノコ恐怖症に由来する心身症
動物(精神活性物質を持つとか分泌する動物)
幻覚剤は人間の髄液に見出される
一部の精神分裂病患者の血液中にも存在するという報告がある
このような事実があるのなら、内丹やクンダリニーは、体外から化学物質を取り入れること無しに変性意識状態を達成するような、体内の幻覚剤の刺激を意味したのかも知れない
ビロラ
ペルー・アマゾンのシャーマンの一部は樹脂を丸薬にして、これを食べて精霊と接触する
それは侏儒(小人)の形をしているという
非常におもしろいことに、世界のあちこちで異なる精神活性物質を用いている人が、しばしば侏儒を見る